建物を建て替える際の解体費用を学ぶ|安く抑えるポイントとは

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建物の建て替えを行う場合、古い建物の解体が必要です。では建物の解体にどのくらいの費用がかかるかご存知でしょうか。解体費用と一口に言っても、建物の大きさや種類、立地条件などで費用は大きく変わってきます。今回は、建物の種類ごとの解体費用の相場や内訳、さらに費用を安く抑えるポイントについて解説します。




1. 解体費用の計算方法と種類ごとの相場

解体費用を計算する場合、具体的な費用は業者が見積もりによって算出してもらいます。ただし、業者に見積もりを依頼する前に、解体費用がどのように計算されるのか知っておきましょう。解体費用の計算方法を知っておくことで、事前にだいたいどのくらいの費用がかかるか把握できますし、業者から不当に高額な費用を請求された際に気づくことができます。

1.1. 解体費用の計算方法を知ろう

建物の解体費用は一般的に、「延べ床面積」に「坪単価」を乗じて計算されます。坪単価とは、建物の各階の床面積を合計したものです。坪単価の相場は後述しますが、延べ床面積は解体する建物によってそれぞれ異なるので、まずは解体する建物の延べ床面積を確認しましょう。

また「延べ床面積 × 坪単価」で算出されるのは、建物自体の解体費用です。庭木やブロック塀など外構の撤去費用は含まれていないので、それらの工事が必要な場合は別途工事費用を見積もっておく必要があります。

建物の解体費用 = 延べ床面積 × 坪単価 + その他工事費用

 

1.2. 建物の種類によって違う?解体費用の坪単価

建物の種類によって解体費用の坪単価は異なります。代表的な建物の種類の坪単価の相場は下記のとおりです。

建物の種類 解体費用の坪単価
木造 25,000円 ~ 35,000円
鉄骨造 30,000円 ~ 65,000円
鉄筋コンクリート造(RC造) 35,000円 ~ 70,000円

鉄骨造や鉄筋コンクリート造は構造が堅牢なため、解体に人手や時間を要します。そのため木造より坪単価が大きくなることが一般的です。また解体費用の約4割は人件費です。人件費には地域差があるため、地域によって坪単価に差が出ることを把握しておきましょう。

さらに地中障害物にも注意が必要です。地中障害物とは、解体する土地の地中に埋まっている昔の建物の基礎や廃材などの障害物です。事前に地中障害物が確認できず、解体作業中に発見された場合、これらを撤去するために追加費用が発生する場合があります。予期しない作業や工事が必要となった場合のために、余裕をもって費用を見積もっておきましょう。


2. 建物の解体費用の主な内訳は 

建物の解体費用にはどのようなものが含まれているのでしょうか。ここでは代表的な解体費用の内訳を見ていきましょう。

2.1. 工事の安全のために必要な仮設工事費用

解体工事を安全に行うためには、事前に必要な設備を設置する必要があります。そのための工事を仮設工事と言い、解体費用にはそれらの費用も含まれています。仮設工事で設置される設備には、足場、仮囲い、ゲート、散水設備、養生(防災シート)などがあります。これらの設備は、作業員の安全や、粉塵などの飛散や騒音を防ぐために、解体工事には必要なものです。費用の相場は、1平米あたり500~1,000円程度となることが多いようです。

2.2. 建物全体を解体するための解体工事費用

建物の解体に伴う工事費用です。前述したとおり、「延べ床面積 × 坪単価」で計算されます。建物の大きさや種類、立地条件によって坪単価は変わってきます。また坪単価には、ブロック塀など建物以外の解体費用は含まれていないので、覚えておきましょう。

2.3. 建物以外の解体費用

庭木やブロック塀など、建物以外の構築物(外構)を解体するための費用です。業者が出してくる見積もりでは「付帯工事費用」として、建物の解体工事費用とは項目が分かれています。業者によってはこの費用を含めずに見積もりを出す場合もあります。建物以外の解体が必要な場合は工事範囲などの要望を業者に伝えて、見積もりに含めてもらうようにしましょう。

2.4. 重機の回送費

建物を解体する場合は、油圧ショベルなどの重機を使用することが一般的です。この重機を解体現場に運搬するためには、専用の運搬車両に乗せる必要があるため、運搬車両のリース代やガソリン代、ドライバーの人件費などが発生します。これらの費用は通常「重機回送費」として見積書に記載されます。費用の相場は、一般的な木造家屋で3~5万円程度です。

2.5. 地中障害物の撤去費用

前述したとおり、解体作業中に地中から廃材や過去の建物の基礎などが見つかる場合があります。これらは実際に地面を掘り起こしてみないと、どのようなものが埋まっているかわからないため、見積もりから除外されることが一般的です。撤去費用も埋まっている障害物の種類によって異なります。このように予期しない費用が追加でかかる場合があるため、予算は多めに見積もっておくことをおすすめします。

2.6. 産業廃棄物処分費用

建物を解体する際に発生する廃材は、解体業者に処分を依頼するのが一般的です。解体業者に処分を依頼する場合、その廃棄物は「産業廃棄物」扱いになるため、それにかかる処分費用が発生します。廃棄物の処分費用は、自治体によってそれぞれ設定されているため、地域差があります。

2.7. 解体工事以外の諸経費

解体費用には工事以外にかかる諸費用も含まれています。諸費用の代表例として最も多いのは、建物の解体に必要な手続きを、解体業者に代行してもらった場合の事務手数料です。建物の解体に必要な代表的な手続きは下記のとおりです。

  • 解体届
  • ガス
  • 水道設備撤去届
  • 電気撤去届
  • 電話撤去届
  • 道路使用許可
  • 建物滅失登記

 

また、近隣へのあいさつを解体業者が代行してもらうケースもあります。その代行費用やあいさつの際に渡す粗品などの費用が発生する場合もあります。

どちらも解体工事において必要なものですが、これらは自分で行うことも可能です。見積りの際に解体業者と相談し、どちらで対応するか打ち合わせをしておく必要があります。

2.8. 整地費用

建物を解体して廃棄物を運搬した後は、その土地を再利用できる状態にするために整地を行います。整地には重機などを使用して土地を平らにするのが一般的です。見積りに整地費用が含まれていない場合もあるので、事前に業者に確認することをおすすめします。

また、整地の内容は解体業者によって異なります。丁寧な整地を行ってくれる業者もいれば、石の塊などを残して整地を完了するような業者もいます。解体後の土地の利用方法によっては、整地のやり直しが必要になり、追加費用が発生するケースもあるようです。このようなトラブルを防ぐために、事前に業者と打ち合わせを行い、解体後の土地の利用に適した整地を行ってもらうようにしましょう。

2.9. 解体業者の営業利益

解体費用には解体業者の利益も含まれています。業者によって差はありますが、一般的に解体費用に対して10~30%程度の利益が上乗せされていると考えておきましょう。

工事の内容が同じであれば、この利益分が少ない業者のほうがお得です。ただし利益を出している業者は、その利益を設備投資や人材育成に回して、質の高い工事やサービスを行っている場合もあります。不当に利益分を上乗せされているとは限らないので、利用者の口コミなども参考にして、総合的に判断するようにしましょう。


3. 建物の解体費用を抑えるためのポイント

建物の解体費用は大きな金額になることが多いため、極力安く抑えたいものです。ここでは、解体費用を安く抑えるためのポイントをいくつかご紹介します。

3.1. 相見積もりを取る

解体業者を選ぶ際には「合い見積もり」を取ることをおすすめします。相見積もりとは、複数の業者から見積もりを取ることです。複数の業者の見積もりを比較することで、最も条件のよい業者を見つけることができます。

また、見積書に費用の内訳が明確に記載されているかどうかも、ポイントです。業者によっては費用の内訳が明記されていない見積書を出してくるところもありますが、のちのちトラブルを防ぐためにも、何の作業にどのくらいかかるのか見積もりに記載してもらうようにしましょう。見積書の費用を細かく記載している業者は、その後の解体工事も丁寧である可能性が高いため、見積書の作り方は業者を見極める参考材料にもなります。

合い見積もりを取るなら「ナコウド」がおすすめ

複数の業者へ見積もりを依頼する際には、一括見積りサイト「ナコウド」がおすすめです。ナコウドは、一度に複数の解体業者に見積もりを依頼することができる便利なサイトです。



3.2. 自分で処分できるごみは整理をしておく

一般の家庭ごみとして処分できるものは、自分で処分することで処分費用を安く抑えることができます。不用品の処分は解体業者に依頼することもできますが、産業廃棄物として扱われるため、一般の家庭ごみよりも費用が高くなります。

また、家財道具などでまだ使えるものはリサイクル業者に、買い取ってもらうという方法もあります。ものによっては、思わぬ価格で売れる場合もあるので、諦めずにリサイクル業者に問い合わせてみましょう。

3.3. 工期を業者に合わせる

建物を解体する時期や日時に融通が利く場合は、工期を業者のスケジュールに合わせることで費用を値引きしてもらえる可能性があります。逆に、解体工事の直前に申し込んだり、繁忙期であったりする場合、費用の交渉の余地がなく業者の言い値になることがあります。そのため、解体工事の時期は余裕をもって設定することをおすすめします。

3.4. 建物を解体するための補助金を利用する

老朽化した建物や、地震によって倒壊する危険性が高い建物を解体する場合、自治体からの補助金が利用できる場合があります。また建物の解体だけではなく、倒壊の恐れがある危険ブロック塀などの解体に補助金が出る自治体もあります。補助金を利用できる条件や金額は自治体によって異なります。解体工事前に管轄の自治体に問い合わせて、補助金制度を利用できるか確認してみましょう。

3.5. 解体工事のためのローンを利用する

建物の解体工事は大きな金額になってしまうことが多いです。解体費用を支払うためのまとまった資金が不足している場合は、金融機関のローンを利用することも検討しましょう。

建物の建て替えの場合、解体と建築を一括で発注している場合は住宅ローンに解体費用を組み込むことが可能です。一方、建物の解体を建築業者とは別の業者に依頼する場合は、解体費用に住宅ローンは利用できません。そのような場合は、各金融機関の「多目的ローン」や「無担保ローン」を利用する方法があります。これらのローンは住宅ローンより金利が高く設定されているため、利用する場合は返済計画をしっかり立てましょう。

また現在居住していない住宅を解体する場合は、「空き家解体ローン」を利用できる場合があります。取り扱い金融機関ごとに融資条件は異なりますが、自治体から補助金を受給している場合は金利を優遇してくれる金融機関もあります。

3.6. リフォームを検討する

費用を安く抑えたい場合、建物を立て直すのではなく、リフォームを行うという選択肢もあります。リフォームは元の建物の基礎を利用して改修を行うため、解体費用が必要なくなる上に、リフォーム費用も建築費用より安く済みます。適切なリフォームやメンテナンスを行うことで、思い入れのある住宅に長く住み続けることも出来ます。

また小規模のリフォームであれば、その建物を利用しながらリフォームができる場合もあるため、引っ越し費用が必要なくなります。引っ越しが必要な場合も、建て替えよりその期間は短くなるので、その間の住まいを借りる費用も抑えることができます。

建物の種類を変えたり、大規模に間取りを変更したりする予定がない場合は、リフォームを検討するのもよいでしょう。


4. 解体を依頼する業者選びは慎重に

解体工事をスムーズに行うためには、信頼できる業者選びが重要です。ここでは解体業者を選ぶ際の注意点を見ていきましょう。

4.1. 現場調査の内容を確認する

現場調査は解体業者が正確に見積もりを行うために必要な手順です。現場調査をしっかり行わなかったために、思わぬ追加費用が発生するといったケースもあるため、しっかりとした現場調査を行ってもらう必要があります。現場調査には一般的に以下のような項目がチェックされます。信頼できる業者かどうか見極めるためにも、これらの項目をチェックしているかどうか確認しましょう。

  • 建物の構造と状況
  • 近隣環境などの立地
  • 機材の搬入ルート
  • 工事内容
  • 敷地の境界線
  • 地中障害物の確認
  • 整地後の希望(どのように土地を利用するか)

4.2. 書面だけではなく対面して対応を見極める

見積書や費用の安さだけでは、信頼できる業者かどうかは判断できません。実際に対面して、不明点にわかりやすく回答してくれるか、紳士的な対応をしてくれるかなどを見極めることも大切です。ここで不誠実な態度を見せるような業者なら、事前に説明のない費用を追加で請求されるなどのトラブルが発生する可能性も高くなります。契約後のトラブルを回避するためにも、直接業者と会って信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

4.3. 見積書の不明点は解消したうえで契約する

解体業者や建築関係の仕事をしていない限り、解体費用について詳しい知識をもっていない場合がほとんどです。見積書に費用の内訳が明記されている場合でも、不明点が出てくるのが一般的です。不明点がある場合は、業者に確認して納得したうえで契約を行いましょう。不明点を残したまま契約してしまうと、予期しない追加料金を請求される原因になります。特に地中障害物が発見された場合など、予期しない事態が発生した場合の費用については、事前に確認をしておく必要があります。


5. 事前の準備と業者選びで解体費用を安く抑えよう

ここまでご紹介したとおり、解体費用は自治体などのサービスや制度を利用したり、費用の仕組みや内訳を学ぶことで安く抑えることが可能です。また業者によってかかる費用が大きく異なる場合があるため、複数の業者の中から、最も条件の良い業者を選ぶことも大切です。費用を安く抑えて、納得のいく解体工事を行いましょう。

5.1. 解体の業者選びはマッチングサービスのナコウドがおすすめ

解体業者を探す際は、「ナコウド」のマッチングサービスの利用をおすすめします。ナコウドでは、複数の解体業者に一括で見積もりが依頼できるため、効率的に業者を探すことができます。複数の業者を比較検討して、信頼できる一社を見つけましょう。