建物の解体費用の相場は?|安く抑えるためのポイントを知ろう

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一般的に家を売り買いするケースに比べ、今住んでいる建物を解体して建て替えるということは、あまり多くありません。

この場合、建物の解体費用はどのくらいかかるのでしょうか。

ひと口に建物の解体費用といっても、建物の材質によって費用が変わってきますし、解体時の諸経費なども念頭に置かなければなりません。

解体業者と契約するにしても、良心的な解体業者であればよいのですが、そうでない場合も。

よって、解体費用に関する知識を得ておくことで、解体業者にとって都合のよい契約を交わさずに済みます。

これから家を解体しようとお考えの人も、この解体費用がどのくらいなのかが分かれば、予算などの計画が立てやすくなりますね。

それでは、建物の解体費用について見ていきましょう。


目次

1. 建物解体費用は建物の種類や条件によって異なる

建物を解体する時には、家屋の種類によって費用が異なってきます。

その建物の種類が木造家屋なのか、鉄骨家屋、鉄筋コンクリート造りの家屋なのか等によって、解体のしやすさが変わってくるためです。

木造のほうが、鉄筋コンクリートに比べて解体しやすいため、使用する重機も違ってくるのです。

ただし、建物の立っている条件次第では、この重機自体も使えなくなる可能性が出てきます。

接面道路が狭かったり、土地が狭小地であったりすると重機が使えません。

そうなってくると、人力に頼らざるを得ませんので、作業員の数が増えて人件費が余計にかかってきます。

この人件費が、解体費用を割高にするのです。

また、建物の解体だけで済めば、解体費用も坪単価いくらということで、比較的わかりやすいです。

しかし、実際には車庫や塀、土間、庭木、庭石、池などの付帯設備の撤去に関しても、解体費用がかかってきます。

このように考えると、比較的小さめの木造家屋で、接面道路が広く重機が使用できて、付帯設備の撤去があまりないというケースが、解体費用を一番安く抑えることができそうです。

ちなみに、鉄骨家屋や鉄筋コンクリート造りの家屋の場合には、リサイクルできる廃棄物もあることを覚えておきましょう。

このように、建物の解体費用は、さまざまな条件によって変わってきます。

2. 建物の解体費用の主な内訳について

建物の解体費用には、さまざまな内訳があります。

工事をする際に損をしないように、費用の内訳の項目や内容について覚えておきましょう。

解体工事費の適正な金額を知るためにも、解体費用の内訳について知っておいて損はないでしょう。

2.1. 工事の安全のために必要な仮工事費用

解体工事をする際には、解体業者によって名称が異なる場合もありますが、解体工事を安全に進めるための仮工事費用、または仮設工事費用が、内訳の最初に出てくるはずです。

仮工事費用の主なものは次のとおりです。

  • 水盛り遣り方(建物の位置や高さを出す作業)
  • 仮設足場(建設する家の壁の周りにパイプなどで組まれた作業用の壁)
  • 仮設ネット(材料の転落防止用に足場の外側に設けるネット)
  • 仮設トイレ(工事中の作業員が使用するトイレとその維持費用)
  • 仮設電気(工事期間中に引き込む電気とその間に使用する電気料金)
  • 仮設水道(工事期間中に使用する水道とその間に使用する水道料金)
  • 養生費(仕上げ材の汚れやダメージから保護するシート)
  • 清掃片付け(工事をスムーズの行うための現場の清掃作業)
  • 美装工事(建物が完成し引渡し前に行なう清掃作業)
  • 廃材処分費(工事中に発生した端材などの処理費用)
  • 運搬費(材料などを現場の各所に運ぶ作業)
  • 養生鉄板(現場が柔らかくトラックの進入が困難な場合鉄板を敷く)
  • 交通整理員費用(現場にトラックなどが進入する際に整理する作業員)
  • 重機運搬費(現場工事用の重機の運送費用)

仮設工事は、工事中には不可欠とされるものばかりですが、建物を解体してしまうと撤去されてしまうものです。

ただし費用としては無視できないレベルで、一般的に解体費用の3〜5%はかかるといわれています。

2.2. 建物全体を解体するための解体工事費用

一番費用を要する建物本体の解体工事費用は、坪単価で表されますが、主な内容は次のとおりです。

家屋の解体工事

木造・鉄骨・鉄筋コンクリートの材質によって、費用が異なります。

大きさにもよりますが、施工方法や廃材の種類も違うので、坪単価が異なるのです。

一番高くつくのは、鉄筋コンクリートです。

内部造作撤去工事

建物を解体する前に、内壁、床、天井、各設備を事前に取り除きます。

この作業は、ほとんど人力に頼ることになります。

人の手で行わなければならないので費用も高くなり、一般的に解体費用の15〜20%程度はかかるといわれています。

下屋撤去処分

下屋(げや)とは、主となる屋根より低い位置にある屋根と、その下の空間を指します。

屋根は片流れの形状が多く、その下には縁側や物置、トイレなどが作られる事が多いようです。

この部分の撤去費用です。

2.3. 産業廃棄物処分費用

建物を解体すると、どうしても産業廃棄物が出てきます。

この産業廃棄物の処分費用が意外に高くつき、解体費用の30%程度を占めることもあるほどです。

また、アスベストの処分がある場合などは、さらに数十万円の費用がかかってきます。

建物にもよりますが、木造2階建て30坪の建坪の建物で、4tトラック5〜10台分というのが、一般的な産業廃棄物の量です。

瓦や内装材、柱、ガラス、瓦礫などの総量を指しています。

同じ坪数でも、総二階の建物と平屋では、屋根や基礎の量が倍近く違います。

間取りが多ければ多いほど、ガラスの量も多くなります。

またリフォームをしている家だと、内装材を上から張り足している可能性があるので、より廃棄量が多くなります。

さらに、業者の壊し方によっても、処分費用が変わってくることがあります。

産業廃棄物処理場によっては、重量ではなく体積で受け入れ費用を決めているケースもあります。

重量だと差はなくても、体積で見ると現場で細かく砕けば砕くほど、見かけの容量は小さくなるため、解体業者の工夫一つで処分費用が安く抑えられるのです。

2.4. 解体工事以外の諸経費

建物の解体工事以外にも経費がかかります。

解体業者の見積もりで、一番下に出てくる諸経費または諸費用がそれです。

床面積の合計が、80m2以上の建物の解体工事の場合、木材などの特定の資材について、工事現場での分別解体等と再資源化等を行わなければならないことが、建設リサイクル法で定められています。

また床面積の合計が80m2未満でも、これに準じて実施することが望ましいとされているため、分別・搬出が必要となって費用がかかります。

また解体工事では、敷地が広く敷地内に重機を停められればよいのですが、道路にトラックなどを停めることが多いです。

しかしこれは、道路交通法で「交通の妨げとなるものを道路に置くこと」に当たり、禁じられています。

ただし「道路において工事もしくは作業をしようとする行為」は、道路交通法第77条の1号許可として認められています。

そのため、道路使用許可を警察に届け出る必要があり、そこにも費用がかかります。

さらに、建物解体後の整地にも費用がかかることになります。

ただし建物建築時の整地とは異なり、あくまで地面をならす程度の整地になります。

2.5. 解体業者の営業利益

解体費用の中には、当然のように解体業者の営業利益が計上されてきます。

これは見積もりでは見えてきませんが、各内訳にだいたい10%〜30%、平均して20%くらいの営業利益が加算されています

例えば、作業員を使用することによる作業費が、実質30万円かかるとした場合、見積もりには60,000円加算されて36万円が計上されることになります。

ただし、30%の営業利益率を確保している業者でも、他の業者と同じ工程で、同じ見積額になっていれば、この業者は合理的な工事を行い、企業努力で工事原価を下げている優良業者といえるでしょう。

施主にしてみれば、解体費用は安ければ安いほどよいわけですが、適正な営業利益を確保して、上質なサービスを提案、実施してくれる業者が望ましいと言えます。

3. 建物の種類よる解体費用の相場について

建物の解体費用の相場は、東京・神奈川などの都市部に比べて、地方のほうが相対的に安くなる傾向があります

これは地方のほうが敷地や道路が広く、重機が入りやすいうえに、作業員の人件費も安いためと考えられます。

あくまで目安となりますが、建物の種類による解体費用の相場(坪単価)は次のとおりです。

  • 木造:25,000円〜35,000円
  • 鉄骨造:30,000円〜65,000円
  • 鉄筋コンクリート造:35,000円〜70,000円

坪単価において、鉄筋コンクリート造が一番高いのは、使用している材質が頑強であり、廃棄物も多くなるためです。

また、同じ床面積の平屋と2階建てで比べた場合、2階建てのほうが安くなります。

なぜなら、2階建ては床面積が上下階で分かれているため、その分基礎部分や屋根の部分の面積が狭くなります。

解体するのに、より手間のかかる基礎面積や屋根面積が狭い分だけ、平屋よりも費用が安く済むのです。

また、大きい家を解体するほうが坪単価は安くなります。

これは、家が大きくても小さくても段取りや手間はさほど変わらず、単価が抑えられやすくなるからです。

ただし、工事をする状況次第では、付帯工事などの追加費用が発生したり、敷地が狭い場合には、駐車場を確保する費用もかかってくることがあります。

そのため、実際にはより多めに費用がかかると考えておいたほうがよいでしょう。

4. 建物を解体するメリットとデメリットについて

建物を解体して新築する場合には、リフォームする場合と比べてもメリットやデメリットがあります。

それでは、メリットとデメリットについて見ていきましょう。

4.1. メリットは間取りを変えられて前より快適になる

建て替えする理由としては、雨漏りがするようになったなど、建物の老朽化があります。

また、子供が大きくなって自分の部屋が必要になったり、老いた両親と一緒に住むようになったりなど、今のままでは手狭になったケースが考えられます。

建て替えることにより間取りが変えられ、以前よりも快適な暮らしを送れる点がメリットになります。

さらに、目に見えない下地や家の構造自体が、新しい形式のものになります。

このように建て替えをすることは、自分の理想の家に近づけるメリットがあるのです。

4.2. デメリットは費用が高く工事期間も長い

建て替えをすることで、愛着のある自分の家を取り壊さなければならなくなることが、大きなデメリットでしょう。

思い出の詰まった家を取り壊すことは、一時的にせよ感傷的になるものです。

また、解体して新築することで、リフォームよりも建築費が高くつくことが一般的です。

解体することで、引っ越しも行き帰りで2回しなければなりません。

工事期間も長くなるので、仮住まいの期間も長くなることを覚悟する必要があります。

さらに、建築した当初とは法令が変わってきているため、接道の状況などによっては、セットバックをしなければならなくなる可能性もあります。

すると、今よりも使える敷地面積が小さくなってしまいます。

最悪の場合、建て替えができなくなることがあるので注意が必要です。

4.3. 建物解体後の固定資産税の変化に注意

忘れてはならないことは、建物を解体することで、税金が上がることがあるということです。

固定資産税には、住宅用地の特例措置というものがあり、人が居住するための家屋が立っている場合には、税金が軽減されます。

住宅用地が更地になることによって、この特例措置がなくなるため、固定資産税が上がることになります。

固定資産税の住宅用地の特例は、住宅の敷地で200m2(約60坪)までを小規模宅地として、「価格×1/6」になります。

しかし、更地にすることによって「価格×7/10」となり、税金が最大で4倍に跳ね上がることになるのです。

また、2014年11月19日に可決された「空き家対策特別措置法」に伴い、行政が倒壊の恐れのある「特定空き家」とみなした場合には、建物が建っていたとしても、軽減措置が適用されないケースが増えていくことが想定されます。

5. 建物の解体費用を抑えるコツ

解体費用を坪単価30,000円と見積もっても、木造40坪の家屋だと120万円かかってしまいます。

解体費用はできるだけ安く抑えたいものですが、そのコツについて解説します。

5.1. 業者選びを慎重に行う

まずは、よい解体業者を選ぶことから始めましょう。

それには、複数の業者から見積もりを取って比較するのです。

見積もりを見比べれば、解体業者の良し悪しが分かります。

例えば、廃材処分費用が大きく違っている場合は要注意です。

処理場の処分費用は、地域ごとに相場が決まっているので、解体業者間でそれほど差が出ないはずなのです。

また、見積書で解体工事の総費用を一式で表している場合は、内訳が不明なので業者に確認する必要があります。

このように、それぞれの内訳を業者ごとに比較することで、あまりよいとは思えない業者を振るい落とすことはできますが、どの業者がよいのかは、見積書の金額からだけでは判断がつきません。

解体業者を選ぶ際には、一括見積もりサービス「ナコウド」のマッチングサイトを利用するとよいでしょう。


5.2. リフォームを検討する

建物を解体して新築するよりも、リフォームをしたほうが建築費は安いので、愛着のある家を残すことも念頭に、リフォームを検討するのもよいでしょう。

日本では、築30〜40年の住宅であっても、取り壊してしまうことが多いのですが、海外では正しいメンテナンスやリフォームをすることで、住宅の寿命を延ばすことが多いのです。

設備の交換の小規模リフォームなら費用も安いですし、工期も比較的短い期間でできます。

また、小規模リフォームなら住宅に住みながらできるので、仮住まいの費用も解体工事の費用も必要ありません

さらにリフォームの内容によっては、各種補助金が適用されるのです。

5.3. 解体前の資源ごみなどの整理をしておく

資源ごみの処分を解体業者に依頼すると、思わぬ出費となることがあります。

したがって、解体工事前に処分できるものは、自分で処分しておきましょう。

衣類や布製品などは、燃えるごみで出すことができますし、古紙や本、新聞紙などは紙の日に、食器類などの陶器は不燃ごみとして出すことができます。

また、家電品などの大きなものは、自治体の不用品回収に引き取りを依頼しましょう。

数百円から数千円で回収してくれるので、解体業者に依頼するより安く済むはずです。

さらに、使用していない食器などで高価なものは、リサイクルショップに持っていきましょう。

費用がかかるどころか逆に収入になります。

5.4. 工期を業者に合わせる

「急いては事を仕損じる」という諺どおり、1カ月前などにあわてて解体工事を申し込むと、ほぼ「業者の言い値」になってしまいます。

解体費用を抑えるためには、工事の3カ月前には業者を探し、2カ月前には契約を交わすことがベストといえるでしょう。

工事の実施期間を2カ月は取り、業者はその間のどこで工事をしてもよいと、業者のスケジュールに合わせるようにすれば、解体費用を安くしてもらえる可能性が出てきます。

工期にゆとりがあると、他の工事と調整しながら、業者が効率よくスケジュールを組めるからです。

5.5. 住宅・家を建替えるための補助金を利用する

住宅を建て替える際には、自治体によってさまざまな補助金が活用できる場合があります

例えば、取り壊しの補助金としては、「建物解体費用の補助金」や「ブロック塀解体費用の補助金」があります。

また設備導入の補助金としては、「太陽光発電導入の補助金」や「省エネ給湯機器導入の補助金」「合併浄化槽設置の補助金」「雨水タンク設置の補助金」などがあります。

さらに緑化の補助金としては、「生垣設置の補助金」や「壁面・屋上緑化の補助金」があります。

ほかにも、転入の補助金などもあります。

このような補助金の有無・条件は、自治体によって異なってくるので、お住いの自治体のHPなどでご確認ください。

5.6. 解体工事のための銀行ローンを利用する

解体工事をする際には、銀行ローンを組むことができます。

住宅ローンの中に組み込んだり、リフォームローンとして、別途ローンを組んだりする銀行もあるようです。

銀行ローンを組むことで、一時的な出費を抑えることはできます。

マイナス金利の今なら、ローン金利も比較的低めです。

金利を安くしてもらえるように、銀行に相談すると、キャンペーンや特別金利を紹介してくれる場合もあるので、検討してみてはいかがでしょう。

6. 建物解体費用を抑えるためには複数の会社から見積もりを取ること

建物の解体は新築と違い、更地にすることが最終の目的となるので、安い業者だからと言って、結果が悪いイメージを持つ必要はありません。

よって、価格での判断がしやすい分野といえますが、必ず複数の会社から相見積もりを取って、比較検討することが重要となってきます

6.1. 業者探しはマッチングサイトナコウドが便利

複数の会社から、見積もりを取る時に便利なのが、マッチングサイトの一括見積もりサービス「ナコウド」です。

納得のいく業者を取り揃えていますので、安心でおすすめです。

解体工事の際には、ぜひ「ナコウド」をご利用ください。

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