家の解体工事の段取りと契約のポイント

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家を解体しようと思った時に、どのような段取りで解体は行われていくのでしょうか。工事自体は専門性が高く、素人目線では評価のしにくい解体工事ですが、チェックポイントを抑えてスムーズに家の解体工事が行えるよう、段取りと契約のポイントについてみていきましょう




1. 家の解体工事の段取りと流れを確認

長年住んだ思い出の家。家を買うのも人生であまり経験しませんが、解体するのもできるだけ避けたいもの。しかし、災害やリフォームなどに当って近年家屋の解体も増えています。家の解体工事にあたって段取りとその流れを項目ごとに確認していきましょう。

1.1. 情報収集

はじめて家の解体工事を行う場合さまざまな情報収集をしておくと後で便利です。まずは自己の情報。土地建物の権利書や図面、関係書類や、税務書類など必要書類が揃っているか確認しておきましょう。

次に近隣情報。隣地でも建て壊しを検討している家があれば安くできる可能性もあります。また、双方更地にして売買や、ハウスメーカーへ売却する際も高くなる可能性があります。普段付き合いがない場合でも一度、解体あいさつ前に聞いてみると、よいでしょう。

近隣で解体工事をしている場合には、現場の作業員に評判を聞いてみましょう。作業員が心地よく作業できていれば安心できるとも言えます。

1.2. 解体業者の選定

家の解体工事において、ここが最も重要なポイントとなります。ハウスメーカーが紹介してくれたところに丸投げはオススメできません。メーカーによっては、解体も得意としているところもあるでしょうが、多くは下請け孫請に出されて中間マージンを取られてしまいます。

まずはお住まいの地域で営業している解体業者を見つけることです。そして、その中から優良な信頼できる業者を見つけなければなりません。その為にはまず、現地調査を依頼してみましょう。

1.3. 現地調査

家といっても種類は千差万別です。立地も違います。解体工事をする建物やその為の立地を実際に業者が見ないと、正確な見積もりを出すことはできません。「だいたいこれくらいですね」と相場値で話を進めたら、道路が狭かったり、境界で揉めていたりとあとから問題が出ると対応が後手に回ります。その為、解体業者が実際に現場にきて、解体工事に必要な下記の項目などをチェックします。

・建物の構造と状態
・近隣環境などの立地
・搬入ルートの確認
・工事内容の確認
・境界線の確認
・地中物の確認
・整地後の希望

これらのチェックをきちんと行える業者なら、安全に対する意識が高く、クレームが起きないよう配慮をする解体業者である確率は高いです。また経験豊かな解体業者であれば、現場を見ただけで具体的な工事の流れに関して説明もできかもしれません。解体工事における事故やクレームを防ぐためにも、事前調査の際に解体業者がどんな点をチェックしているかを見ておきましょう。

1.4. 見積書の確認

現地調査の結果を踏まえて見積もりを出してくれます。もしハウスメーカーが見積もりを出していたら、見積書を比較してみましょう。また、見積もりを出したら必ずそこにお願いしなければならないものでもありません。できれば、もう一社程度は見積もりをとって、比較すると違いがよくわかります。

特に内訳の仕方でどこがどこに当たるのか、詳しくみていくことで、自身が望む解体工事の仕方でやってくれるか見えてきます。

1.5. 解体業者の契約

解体工事を依頼する業者が決まったら、「解体工事契約書」を交わしましょう。予期せぬ追加費用を工事後に請求されたりいつまでたっても工事が終らないというケースは多数あります。依頼を決めたら1カ月程度前には契約しましょう。悪質な解体業者ほど、契約書を嫌がります。事前に契約書を交わそうとしてきません。

国土交通省の建設業法でも解体工事を行う際は契約書を取り交わすことが決められています。トラブルに巻き込まれないためにも、自分自身を守るためにも、事前に必ず解体工事を行う前に契約を交わすようにしましょう。契約書には工事内容、解体工事の総額金額、工事期間などがしっかりと明記されているかは必ず確認しておきましょう。

1.6. 近隣への挨拶

これまでどのようなくらしをしてきたかもありますが、解体工事では騒音・振動・埃等で、工事中に近所の方へ迷惑を掛けてしまいます。工事内容にもよりますが、1カ月から長いと3カ月程度も、コンクリートを削る音が響く場合もあります。そのため解体工事をする前にご近所へ挨拶まわりをするのがマナーです。

ご近所への挨拶は工事を依頼する施主と解体業者で行うのが基本です。解体工事前に挨拶に来ない・作業員の近隣住民への対応が悪いといった理由で近所からクレームがくることもあります。クレームを未然に防ぐ為にも、依頼主ある自身に対してきちんとした対応を取っている解体業者であるかを見極めましょう。また挨拶状を作成してくれるか・挨拶にはいついけば良いかのを質問することで、普段から挨拶まわりをきちんと行っている解体業者なのかを確認することが出来ます。

1.7. 配管・配線の撤去の手配

解体工事の準備として、電気・ガス・水道などのライフラインや、インターネットや有線の撤去や停止の手続きが必要です。また、解体工事を行う前には決められた申請を行うことが法律で定められています。ライフラインの手続きと申請に関しては、後ほど詳しくみていきましょう。

1.8. 解体工事 

ここまでが建て物の解体の事前準備になります。この後、細い配管で家の周りに足場を組んで、周辺物を撤去し、解体作業に入っていきます。解体作業は高いところで行うので足場を組みますが、足場を作った時に、養生シートも張ります。工事で出る騒音や粉塵、埃を防いでくれます。ただし、近年の異常気象をはじめ、強風などによる足場の崩壊が問題になっています。足場は足場の専門業者が組む場合も多く、きちんとした足場を組んでくれる業者か元請け業者には確認しておきましょう。

注意したいのは、隣地との境界をきちんと確保して工事しているかよく確認することです。特に古い建物の場合、ブロック塀を隣地と共有しているケースもあり、勝手に壊すとトラブルになるケースもあります。

2. 家の解体工事で必要な手続き

家の解体工事を行う場合、行政上など必要な手続がいくつかあります。これら行政上など必要な手続きについてみていきましょう

2.1. 建設リサイクル法の申請(基本自分で行う)

建設リサイクル法の対象となるのは、特定建設資材を用いた建物であり、床面積の合計が80㎡以上の建築物です。またコンクリートやブロック等による工作物でも、請負代金が500万円以上のものは、建設リサイクル法の対象となります。対象となる建物の解体工事を行う場合、建設リサイクル法にそって、解体工事を行う7日前までに都道府県知事へ工事内容などを記載した書類を提出しなければなりません。

もし届け出ない場合は施主に罰金義務が生じます。ただし、委任もできるので、解体業者に委任代行できるかはチェックしましょう。また、業者が不法投棄した場合は、廃棄物処理法により、依頼主も罰則があるので業者選びは注意しましょう。

2.2. 道路使用許可申請(解体業者が行う)

道路上に作業用車や資材用の車を置いて作業を行う場合などには道路使用許可申請が必要です。解体工事では重機の使用や資材の搬入などがある為、道路交通法に基づき「道路使用許可」を所管の警察署長へ申請します。もし道路使用許可を出さずに工事し、違反した場合、解体工事が一時中止になるケースもあるので注意が必要です。

2.3. 電気・ガス・水道・インターネットの停止

電気・ガス・水道・インターネットや有線などの、ライフラインの撤去や停止手続きは基本自身でを行います。電気やガスなどそれぞれの管轄会社に、解体工事をするので何日から止めて欲しいと連絡をします。ただし、水道に関しては、工事で出た埃などを洗うなどがあるため、業者に停止日を確認してからの方がよいとされています。

2.4. 建物滅失登記

建物滅失登記とは、建物が存在しなくなったことを、法務局の登記簿上に登記する手続きです。建物を解体工事した場合、1ヶ月以内に建物滅失登記を行うことが、不動産登記法で定められています。建物滅失登記を行わなかった場合、土地を売ろうと思ったとき売却出来ないだけでなく、固定資産税が課税されたり10万円の罰金に処される場合もあります。建物滅失登記は、土地家屋調査士や司法書士が委任を受けて行ないます。ただし自分で行うことも出来ます。

3. 家の解体にかかる費用の内訳と相場

それでは、家の解体にあたってかかる費用の相場を構造種類別にみていきましょう。ただし、養生費用や不要物の処理にかかる費用によって総額は増減します。

3.1. 木造家屋:万円~6.0万円   

坪単価平均は2.5万円~6.0万円と構造により幅がお大きいですが、安めです。

木造家屋の解体は、まず屋内の荷物を運び出したあと、残っているトイレや風呂、キッチンなどに加え、ガラスや畳、ふすまなどを別けながら撤去していきます。その後、屋根材を取り除き、重機で柱や壁などを解体します。最後に廃材を撤去し、整地・清掃して終了です。

3.2. 鉄骨造家屋:万円~6.5万円  

坪単価平均は3.0万円~6.0万円とやや高めです。

鉄骨を骨組みに建てた家で、分厚い鉄骨と外壁材からできています。建物全体を養生シートで囲ったら、内装解体工事を行います。また、アスベスト含有建材がある場合は内装解体の時点で除去します。建物が鉄骨だけになってきたら、重機を使って解体します。この時、ショベルカーの先に鉄骨切断カッターをつけたり、ガス切断工法など用いたりして解体を進めていきます。

建物の解体が完了すると、今度は基礎の撤去が始まります。基礎の撤去は重機を用いて行います。基礎の撤去が完了すると、ガラの撤去、整地を経て無事に解体工事が完了するという流れです。

3.3. RC造家屋:万円~7.0万円   

坪単価平均は3.5万円~7.0万円ともっとも高くかかります。

いわゆる鉄筋コンクリート造の家屋で、もっともこの中では頑丈につくられた家屋です。解体方法には、圧搾機でコンクリートを砕く圧搾機工法、ノミのようなもので叩いてけずるブレーカー工法、壁を倒してブロックを小さくして運ぶ転倒工法などがあります。

4. 家の解体費用を安く抑えるポイントは

ご近所付き合いやクレーム対応がなどといってもやはり抑えられる予算は安く抑えたいもの。家の解体費用を少しでも安く抑えられるポイントについてみていきましょう。  

4.1. 中間マージンを避ける

最も省きやすいのが中間マージン。いわゆる仲介料です。解体業者を専門にやっていて、中間マージンを取らないところは安くなります。大手だからといって下請けに出さない訳でもありませんので、注意が必要です。同時に資格や許認可も確認しましょう。解体専門と言っても許認可は必要です。特に500万円以上の解体工事には建設業許可が必要となるの、十分にチェックしましょう。

4.2.  廃棄物はできるだけ自分で処分する

廃棄物はできるだけ自分で処理しましょう。家庭の粗大ごみなら数百円から数千円で済みます。しかし、解体業者のごみに入ってしまうと、全て産業廃棄物となってトン当たりいくらと非常に高くなってしまいます。どうせ解体するんだから一緒に捨ててもらったほうが安いと思うのは思い違いです。

4.3. 一括見積もりで条件の良い業者を選ぶ

とはいえ、家を潰すなら早く潰して次を考えたいところ。複数社に見積もりを依頼してやり取りを繰り返すのは面倒と感じはじめているかもしれません。でも、インターネットの解体工事一括見積もりサイト「ナコウド」を使えば、一度の入力作業で条件の良い業者を選べます




5. 家の解体工事を円滑に進めよう

家を解体することが決まったら、まずは周辺を散歩して、同じように解体しているところがないか探してみましょう。そして、複数社に見積もりを依頼することで比較しましょう。解体工事を円滑に進めるには、なにより業者選びが最大のポイントです

業者との見積もりを出してくれるまでのやり取りを通して、ご近所にも迷惑をかけないような優良な業者をみつけましょう。また、金額だけでなく、工期や保証内容、契約書の有無などチェックポイントを踏まえて、信頼できる業者に依頼しましょう。




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