日本のビルの解体方法とは|工法や費用と注意点などを紹介

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日本のビルの解体方法とは|工法や費用と注意点などを紹介

海外で良く見るビルを爆破する方法での解体は、今日本では見かけなくなっています。日本のビル解体の方法はどのようなものが主流なのでしょうか?費用面も含めて見てみて解体についての疑問を解決してみます。

日本のビル解体工事は年々技術が進歩しており、より安全により音にも配慮してと言う工事の手法が多くなっています。ビル解体は都市部を中心に数多く工事が行われており、古いビルは新しいビルへと変身を遂げています。

ビル工事についての理解を深め、環境面や安全面に十分に配慮した工法を取り入れ、事故無いようにビルを撤去してみます。特に古いビルで使われている材料などには注意する必要があるので、費用面もその分かさむ事を理解しておくべきです。




1. 日本ではビルの爆破解体を行わない

日本ではビルの爆破解体は行われないのでしょうか?それには数々の障害があり、現在は全く行われていません。

1.1. 爆破解体とは爆薬を用いて高層ビルなどを解体する技術

爆破解体とはダイナマイトなどの爆薬を用いて一気にビルを解体する技術です。よくニュースなどでは海外のビル解体方法として、取り上げられています。一気に解体する技術であるのと同時に周辺に危険が及ぶ可能性があり、爆破には専門家の知識の元に入念に計算され、時差をかけて部分的な爆破を複数個所行う事でがれきの飛散防止などを最小限に止めています。

しかし、爆破解体は見物客を爽快にする反面、がれきの撤去などいろいろ費用がかさむ事もあって、実際にはその後の処理に手間がかかる事が危惧されています。また都市の密集化によって海外でも日本を真似るようなビル解体を行うようになってきました。今後はビルそのものの耐久性がより上がっているので、爆破解体は危険を伴う手法になり、数は減っていくと推測されています。

1.2. 日本でも過去に行われたことがある

日本でも1980年代辺りまで頻繁に爆破解体を行われていました。さかのぼると1992年に琵琶湖のほとりに建っていた木の岡レイクサイドビルを最後にビルの爆破解体は行われていません。

1.3. 爆破解体を行わない理由

日本ではビルの爆破解体を行わない理由は主に3つあり、ビルの爆破解体が行われている中国などはいろいろな問題点を指摘されています。

法律面での火薬の規制

1つ目は法律面での火薬の規制で、火薬類取締法にて、危険な火薬の使用は専門の資格を持つものなどに限定された事です。また火薬の使用によって被害を受けた場合には、法律によって罰せられる事が明記されました。つまり周辺に多大な被害を与えるであろうビルの爆破解体には、大きな障害になります。

環境面

ビルの爆破解体には、粉塵被害を周辺に巻き散らかす事が解っており、今でも頻繁にビルの爆破解体が行われている中国では社会問題化されています。細かい塵は周囲数kmに広がると言われており、これもビルの爆破解体が行えない要因です。市街地が密集している日本は、環境面から考えてよりクリーンな解体方法が用いられています。

危険を伴う爆破解体は敬遠される

解体するビルがぽつんと原野に建っていると言うのなら、危険性は少ないのですが、実際はそんなことはありません。爆破のタイミングなどがずれてしまうと、ビルは倒れ掛かるように倒壊し、思わぬ被害を受ける事も考えられます。環境面で市街地のビル解体が多い事と共に安全面からより安全な工法へと切り替わっていきました。周辺住民のリスクを考えると、多少時間と人員がかかっても細かく解体していく方が得と言う判断です。


2. 日本のビルを解体はどのように行われるのか

日本のビル解体はどのように行われているのでしょうか?

2.1. 階上解体

大型クレーンで重機を屋上に上げて、上から解体していく方法です。しっかりと養生する事はもちろん、重機が乗っている床面が崩れないように補強する必要性もあります。解体が終わったら下へコンクリートガラでスロープを作り、重機を移動させて下へ下へと降りていきます。比較的ポピュラーに用いられる方法で、外側から見えるので、工事現場などを覗いて見ると重機が上に乗っかっているのが見えるのが特徴です。

2.2. 地上解体

大型の重機を地上において、その重機でビルを上から解体していく工法です。階上解体と比較すると床面の強度を関係なく行えるのがメリット。重機も先端にカメラがついていたりとオペレーターが作業しやすい環境が整っており、安全面も一定の圧力がかかった時にはアラームが鳴るなど万全です。

2.3. ブロック解体

大型のクレーンをビルの一番上に取り付け、一階ごとにブロックにして吊り下げて下し、下で解体する方法です。高さが関係なく行えるので、高層ビルでは最もポピュラーな解体工法。養生足場は全体を囲う方法と崩す階の上下だけを囲う方法があるので、後者の場合には解体する状況を観察する事ができます。

2.4. だるま落とし式解体

柱をジャッキで支え、下の階からだるま落としのように崩して解体していく工法です。一躍この工法を有名にしたのは赤坂プリンスホテルの解体工事で、徐々に縮んでいく様をコマ回しにして映像化して、ニュースにもなりました。ジャッキの安全性や耐久性がかなり良く改良されたので、安全性の高い工法として認識されています。

2.5. 上部閉鎖式解体

建物の上部にクレーンを設置し、上部から囲い解体していく工法です。ガラなども解体しつつ、クレーンで下していくので、騒音や粉塵の危険性が低い方法。クレーンは移動可能で、上の階の解体が終わったら下の階に移動して徐々に解体していきます。


3. ビルの解体にかかる費用

ビルの解体にかかる費用にはどのような内訳があって、どのくらいの相場なのでしょうか?

3.1. 内訳

まずは細かい内訳を見ておき、解体費用を換算する上でチェックしたいポイントなどを考えてみます。

解体工事費用

解体工事そのものの費用がまず算出され、頑丈で危険な工事ほど価格が上がる傾向です。重機の使用料や、工事費そのものがこれに計上されます。またこれにかかる届け出に関する費用などもこの項目に入っている事が多い(又は事務手数料と明記している業者もいます)ので、確認しておきましょう。

人件費

人件費は人区×日数となっており、有資格者などを多く配置すると価格が上がります。またこれにプラスして管理費(現場監督者への費用)なども工事を安全にする上で必要です。解体規模に人数が合っているかなどをチェックしておき、適正な解体工事をする人数を見定めておきましょう。適正な解体工事の人数とはビルの規模によって大きく異なります。内訳を貰った時に「この人員はどのような理由で必要なのですか」などの質問をしてしっかりと解決しておくと良いでしょう。

養生費用

養生費用は主に次のような費用が一般的にかかるようです。

養生の種類 1平方メートル辺りの大よその金額
足場シート養生 1,500円~2,500円
仮囲い養生 2,000円~3,000円
鉄板養生 40円~500円(日数縛り)
水まき養生 200円~500円
防音シート養生 1枚辺り2,000円~5,000円

ビルの高さや工事日数、周辺の環境などを考慮して価格が決まります。鉄板養生は日数縛りで工法によっては特別置いておく必要も無いケースもあるので、ケースバイケースで考えてみましょう。工程表と養生の金額が合っているかなどをチェックすると良いです。足場などは安全性を第一に考えて、必要以上にコストカットして事故を起こしても大変ですから、工事業者の言い分をある程度聞く必要があります。

重機の運搬費用

重機の運搬費用は、主にガソリン・燃料代の事で、重機を持ってくる輸送車の走行距離に比例します。初期の明細に入っておらず後で実費の請求になる業者もあるので注意しておきましょう。

アスベストの解体費用

アスベストがあると申請を特別にしないといけない事や専門の資格を持った業者しか解体に関われず、また養生も特別な粉塵対策を施したものでないといけない事から、費用が数倍に跳ね上がります。ただし撤去をしない訳にもいかないので、アスベストを使用している建物の撤去の際には費用を負担するしかありません。

3.2. 相場

相場はRC造のビル解体費用は坪単価50,000円~80,000円だと言われています。これは内訳の全てを含んだ数字ですから、大よその目安です。もちろん立地などによっても大きく変わり、これより費用がかかる可能性があります。アスベストを使用しているビルの解体費用はアスベスト撤去費用だけで坪10,000円~60,000円かかると言われており、約倍ぐらいの解体費用がかかる事もあるので注意しましょう。

3.3. 費用は解体業者によっても異なるため一括見積もりを活用する

費用については解体業者によっても異なる為、一括見積もりを利用するといろいろな意見を聞く事が出来て有利です。ヌリカエは沢山の解体業者からあなたの物件の合っている業者をピックアップし、ビルの解体を強力にサポートします。




4. ビルの解体工事を行う際の注意点

ビルの解体工事を行う際の注意点を取り上げておきます。

4.1. アスベストの有無を必ず確認しておく

アスベストを使用していると特別な届け出が必要で、養生も特殊なものを使用しないといけません。また解体できる業者も限られてきますので、古いビルを解体する場合には注意が必要です。アスベストは古い建物の吹き付け材や断熱材として用いられており、人体に入ると肺ガンを引き起こす事から特別な撤去方法が用いられています。建物の建材にも使われており、この場合には解体する時にガラにすると危険です。アスベストが使用されている建物を普通に解体した場合には法律により罰せられます。

4.2. 地中杭を確認しておく

地中杭をはじめとする地中埋没物は、きちんと撤去しないといけません。費用がかかるからと言ってそのまま放置していると後々その土地を売却する時に責任を問われます。解る範囲で良いので、地中埋没物に関しては把握しておき、見積もりに加えておきましょう。また予定外の地中埋没物が出てきた場合には、必ず連絡をしてもらうように業者に言っておく事が大事です。このような費用を節約するような業者は注意する必要があります。

4.3. 近隣に対する説明と安全対策をしっかり行う

ビルの解体は危険と隣り合わせで、いくら工法がしっかりと安全性が高いとは言え、近隣に全く迷惑がかからないとも限りません。撤去して売り払えば一緒かも知れませんが、業者と共に近隣に注意喚起や理解を求めるように挨拶するなど努力する事が求められます。一方で解体工事が始まってしまえば、後戻りする事はできません。危険なアスベストなども含めて、しっかりと対処している事を示し、工事の安全性を担保しましょう。

安全対策については、やりすぎるぐらいがちょうど良いと言います。事故などがあるとその土地の価値が大きく下がる危険性も含んでいる事から、多少の金額の上昇があっても安全性を重視すべきでしょう。特に解体工事で近隣に迷惑をかける事故などが起こった際にはその賠償で、工事費用の話をするくらいの事では済まなくなります。万全の対策を取って事故などが起こらないようにしましょう。


5. ビルの解体工事についてしっかり理解しよう

ビルの解体工事は昔は爆破する事が多かったですが、今では安全性や環境面への配慮などから別の工法が取られています。また解体工事の技術はより進歩しており、より安全性が高く周囲に迷惑をかけない方法へとシフト。解体工事の工法などを理解しておき、あなたの所有するビルを安全に解体してみましょう。

費用は作りが頑丈なのもあってかなりの負担がかかります。安全により安く工事を行う上で明細のチェックは欠かす事が無いようにしましょう。いろいろな解体業者から一括で見積もりを貰うと比較検討出来て良いです。

アスベストを使用しているビルには特別な届け出が必要で、地中埋没物などと共に事前に確認しておきたい項目です。解体工事は近隣に迷惑をかけることから、しっかりと挨拶をして、理解をしてもらった上で解体工事を行うようにしましょう。また工事の安全性は金銭には代えられない事から安全面は特別な配慮をする必要があります。

5.1. 解体業者を探すならヌリカエの一括見積もり

解体業者をいろいろ探し、解体について話を聞く事が一番簡単な方法です。一括見積もりサイトを利用していろいろな業者を探してみましょう。ヌリカエなら一括で業者を探せ、あなたのビル解体の疑問を解決できます。